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論文

Cross-scale analysis of temperature compensation in the cyanobacterial circadian clock system

古池 美彦*; Ouyang, D.*; 富永 大輝*; 松尾 龍人*; 向山 厚*; 川北 至信; 藤原 悟*; 秋山 修志*

Communications Physics (Internet), 5(1), p.75_1 - 75_12, 2022/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:67.44(Physics, Multidisciplinary)

Circadian clock proteins often reveal temperature-compensatory responses that counteract temperature influences to keep their enzymatic activities constant over a physiological range of temperature. This temperature-compensating ability at the reaction level is likely crucial for circadian clock systems, to which the clock proteins are incorporated, to achieve the system-level temperature compensation of the oscillation frequency. Nevertheless, temperature compensation is yet a puzzling phenomenon, since side chains that make up the clock proteins fluctuate more frequently due to greater thermal energy at higher temperature. Here, we investigated temperature influences on the dynamics of KaiC, a temperature-compensated enzyme (ATPase) that hydrolyzes ATP into ADP in the cyanobacterial circadian clock system, using quasielastic neutron scattering. The frequency of picosecond to subnanosecond incoherent local motions in KaiC was accelerated by a factor of only 1.2 by increasing the temperature by 10$$^{circ}$$C. This temperature insensitivity of the local motions was not necessarily unique to KaiC, but confirmed also for a series of temperature-sensitive mutants of KaiC and proteins other than clock-related proteins. Rather, the dynamics associated with the temperature-compensatory nature of the reaction- and system-level was found in global diffusional motions, which was suggested to regulate the temperature dependence of ATPase activity and dephosphorylation process presumably through changes in the hexamer conformation of KaiC. The spatiotemporal scale at which cross-scale causality of the temperature sensitivity is established is finite, and extends down to picosecond to subnanosecond dynamics only in a very limited part of KaiC, not in its entire part.

論文

Complexation of Eu(III), Pb(II), and U(VI) with a ${{it Paramecium}}$ glycoprotein; Microbial transformation of heavy elements in the aquatic environment

香西 直文; 坂本 文徳; 田中 万也; 大貫 敏彦; 佐藤 隆博*; 神谷 富裕*; Grambow, B.

Chemosphere, 196, p.135 - 144, 2018/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:17.65(Environmental Sciences)

バクテリアや菌類等の微生物が環境中で重元素の化学状態を変化させることは知られているが、原生動物の作用についてはほとんど未解明である。本研究では、代表的な原生動物であるゾウリムシと水中のEu(III), Pb(II), U(VI)の反応を調べた。micro-PIXEを用いた非破壊分析では、ゾウリムシ生細胞に吸着した重元素はほとんど検出できなかったが、死滅細胞へは明らかな吸着が認められた。生細胞の細胞表面から自然に溶出する糖タンパク質と重元素が結合して擬似コロイドとなることを見いだした。本来は細胞に吸着するはずの元素が糖タンパク質と錯形成し水溶性の擬似コロイドとなることにより、生細胞への吸着が低下したことが示唆される。

論文

中性子結晶構造解析で明らかになったビリン還元酵素PcyA基質複合体の2つの水素化状態と構造的特徴

海野 昌喜*; 杉島 正一*; 和田 啓*; 萩原 義徳*; 日下 勝弘*; 玉田 太郎; 福山 恵一*

日本結晶学会誌, 57(5), p.297 - 303, 2015/10

シアノバクテリアや植物のような光合成生物は、細胞内にビリン色素と呼ばれる光を集める色素をもっている。そのビリン色素を分子内にもつタンパク質のいくつかは、シアノバクテリアなどでは光合成、高等植物では開花や紅葉・落葉などをコントロールするシグナル伝達の役割を担う。フィコシアノビリン(PCB)はその両方に使われる重要なビリン色素の1つであり、PCBはヘム分解産物であるビリベルジン(BV)から、フェレドキシンにより供給される電子を使って酵素PcyAにより合成される。今回、我々はシアノバクテリア由来PcyAの立体構造をBVとの複合体状態で中性子結晶解析により決定した。BVは2つの状態(通常の状態と1つ水素が付いたBVH$$^{+}$$の状態)で存在していたが、近接したPcyA中のAsp105もBVの状態に対応して2つの状態(プロトン化および解離状態)で存在していた。さらに、BV近傍のHIs88とHis74間にヒドロニウムイオンが存在することを観察できた。また、中性子解析の結果はX線解析における照射損傷の影響も明らかにした。

論文

Fabrication of enzyme-degradable and size-controlled protein nanowires using single particle nano-fabrication technique

大道 正明*; 麻野 敦資*; 佃 諭志*; 高野 勝昌*; 杉本 雅樹; 佐伯 昭紀*; 酒巻 大輔*; 小野田 晃*; 林 高史*; 関 修平*

Nature Communications (Internet), 5, p.3718_1 - 3718_8, 2014/04

 被引用回数:35 パーセンタイル:78.11(Multidisciplinary Sciences)

高分子薄膜に入射するイオンの飛跡に沿って直径ナノオーダーの架橋体を形成し溶媒抽出する方法(SPNT)を、人由来血清アルブミン(HSA)やアビジン等のタンパクに適用した結果、タンパクナノワイヤーの形成が確認できた。得られたタンパクナノワイヤーに、リジン・アルギニン残基のペプチド結合を選択的に切断するトリプシンを用いた加水分解反応を適用したところ、反応時間の経過とともにナノワイヤーの断片化が進行し、反応開始20分で完全に消失した。また、HSAとアビジンの混合物から作製したハイブリッドのナノワイヤーでは、ペルオキシダーゼ活性等の生物学的な性質を示すとが確認できた。これらの結果は、SPNTで作製されたタンパクナノワイヤーはタンパク質の基本構造であるペプチド結合を保持していることを示唆している。このSPNTによる作製技術は、任意のタンパク質分子を大きな比表面積のナノワイヤーに成形し、その表面に機能性を付与する基礎技術として幅広い活用が期待できる。

論文

Protein boson peak originated from hydration-related multiple minima energy landscape

城地 保昌*; 北尾 彰朗*; 郷 信広

Journal of the American Chemical Society, 127(24), p.8705 - 8709, 2005/06

 被引用回数:27 パーセンタイル:61.19(Chemistry, Multidisciplinary)

ボゾンピークとは200K以下の生体高分子を含む多くのガラス状物質による非弾性中性子散乱やラマン散乱スペクトルの低振数領域に見られる幅の広いピークを指す。本論文では蛋白質のボゾンピークの起源に関する新しい描像を与える。分子動力学シミュレーションによれば、蛋白質分子のまわりの構造水分子は蛋白質のエネルギー地形の多極小性を一層際立たせ、これがボゾンピークの起源となっている。ピークは蛋白質分子が、水分子に由来するエネルギー極小構造に低温で束縛されることによって生じる。

論文

Electrostatic potential of nucleotide-free protein is sufficient for discrimination between adenine and guanine-specific binding sites

Basu, G.*; Sivanesan, D.*; 川端 猛*; 郷 信広

Journal of Molecular Biology, 342(3), p.1053 - 1066, 2004/09

 被引用回数:23 パーセンタイル:35.53(Biochemistry & Molecular Biology)

非常に多くのたんぱく質が、機能発現のためにアデニンあるいはグアニンを結合する。これらのたんぱく質は、多くの共通の性質を持つにもかかわらず、しばしば明確にアデニンとグアニンを識別する。われわれはこの識別の物理化学的仕組みを解明するために、データベース中にあるこれらのたんぱく質について、それらのアデニン/グアニン結合部位の静電ポテンシャルを計算し、解析した。その結果、静電ポテンシャルのパターンだけで、たんぱく質のアデニン/グアニン識別能を判定できることを示すことができた。

論文

Hydrogen and hydration in proteins

新村 信雄; 茶竹 俊行; 栗原 和男; 前田 満

Cell Biochemistry and Biophysics, 40(3), p.351 - 369, 2004/06

 被引用回数:24 パーセンタイル:25.29(Biochemistry & Molecular Biology)

本論文は、中性子構造生物学に関するレビュー論文である。中性子回折は、タンパク質中の水素の位置を直接観察できる実験的手段である。われわれは、高分解能の生物物質用中性子回折装置(BIX-type)を原研に設置した。最大1.5オングストローム分解能で、タンパク質の結晶構造解析が可能であり、本論文では、これらの回折装置で得られたタンパク質中の水素・水和構造の興味深い結果を紹介した。

論文

PprI: A General switch responsible for extreme radioresistance of ${it Deinococcus radiodurans}$

Hua, Y.*; 鳴海 一成; Gao, G.*; Tian, B.*; 佐藤 勝也; 北山 滋; Shen, B.*

Biochemical and Biophysical Research Communications, 306(2), p.354 - 360, 2003/06

 被引用回数:152 パーセンタイル:95.72(Biochemistry & Molecular Biology)

放射線抵抗性細菌デイノコッカス・ラジオデュランスの放射線高感受性変異株の解析から、DNAの修復と損傷防御機構を担う主要スイッチタンパク質PprIを同定した。放射線高感受性変異株では、この遺伝子がトランスポゾンの挿入によって機能を失っていた。この遺伝子を完全に破壊すると放射線感受性が増大し、野生型遺伝子を導入すると放射線耐性が復帰した。放射線照射に伴い、PprIは${it recA}$遺伝子及び${it pprA}$遺伝子の発現を誘導するとともに、カタラーゼ活性をも助長した。これらの結果は、PprIタンパク質が、放射線応答におけるDNAの修復と防御の調節機構に重要な役割を果たしていることを強く示唆している。

論文

High resolution neutron protein crystallography, hydrogen and hydration in proteins

新村 信雄; 茶竹 俊行; Ostermann, A.; 栗原 和男; 田中 伊知朗

Zeitschrift f$"u$r Kristallographie, 218(2), p.96 - 107, 2003/03

これは原研で開発した中性子回折装置BIX-3を用いて行った中性子構造生物学研究の総合報告の依頼原稿である。中性子構造生物学はタンパク質の水素,水和構造を原子レベルで決定できる唯一の実験手法であり、原理はわかっており30年前に実験の試みはされたが、実験データ収集に1年以上かかるのでその後ほとんど行われてこなかった。われわれ原研グループは中性子イメージングプレート(IP)及びいくつかの技術開発を成功させ、中性子回折装置BIX-3を建設し、それにより基本的なタンパク質ミオグロビン,ルブレドキシンの水素を含む立体構造を高分解能で決定し、中性子構造生物学を確立した。それにより得られたいくつかの成果をまとめた。内容は中性子回折装置BIX-3の説明,中性子IPの説明,BIXにより決定されたミオグロビン,ルブレドキシンの水素原子の見え方,水素結合の見え方,H/D交換とその意義,水和水のダイナミックスについて紹介した。

論文

モジュールにもとづくゲノム機能予測; 3Dキーノート

由良 敬; 郷 通子*

蛋白質 核酸 酵素, 47(8), p.1090 - 1096, 2002/06

全ゲノム配列が判明している生物種は70種を越えている。生物の全ゲノム配列がわかったことへの感激は急速に減り、もう普通のことになってしまった。ゲノム配列を決定する技術はここ数年ほどで格段に進んだが、ゲノムの中の情報を抽出する方法はどの程度進歩したのであろうか。4種類の塩基の羅列から生命活動における意味を抽出することができるようになって、われわれは初めてゲノムを「解読」したことになる。この重要な問題へのひとつのアプローチを紹介する。

論文

ブラジルの気になるラテックス; 天然ゴムで傷を治す

幕内 恵三

ポリマーダイジェスト, 54(2), p.17 - 25, 2002/02

ブラジル出張中に見聞した天然ゴムラテックスの新しい用途について紹介した。サンパウロ州立ヒベイロンプレト大学医学部のコウチンユ教授は、新鮮な天然ゴムラテックスが傷を癒すことを発見した。天然ゴムにはヒトを含む動物の傷を癒すタンパク質があり、血管の形成を促進するという。このタンパク質は温度に敏感で、高温にさらされると効力を失う。ゴムフィルムを患部に貼ることにより、フィルムに面した生体部分に血管の形成が起こり、やがて筋肉や皮膚の組織が成長する。ゴムフィルムは生体組織と癒着せず、組織形成後ゴムフィルムは容易に除去できる。鼓膜損傷や壊疽、潰瘍、切り傷、火傷等に効果がある。ラテックス療法の特長は、通院で治癒でき、安全かつ迅速である。人工食道,人工血管にも応用できる。近い将来、貴重な医薬品が天然ゴムから生産される可能性がある。

論文

放射線によるタンパク質含有量の少ない加硫天然ゴムラテックス

幕内 恵三; Haque, M. H.*; 池田 健一*; 吉井 文男; 久米 民和

日本ラテックスアレルギー研究会会誌, 4(1), p.7 - 10, 2001/01

天然ゴムラテックスの放射線加硫では、タンパク質も放射線で変性し、抽出可能な水溶性タンパク質が増加する。このタンパク質の除去法として、希釈した放射線加硫ラテックスに水溶性ポリマーを添加し、遠心分離器で濃縮することが有効である。また、水溶性ポリマーの分子量も脱タンパク質に影響し、低分子量を効果が大きいことを前回報告した。今回は、低分子量水溶性ポリマーとして重合度が500のポリビニルアルコール(PVA)を使用し、加水分解度の影響を検討した。PVAの添加した放射線加硫ラテックスから流涎でフィルムを作製し、乾燥後フィルムを10分間水洗し、引張強さと伸びを測定するとともに残存タンパク質をBCA法で定量した。脱タンパク質効果は加水分解度の増加とともに増大した。また、引張強さと伸びは加水分解度の低下とともに減少した。この結果から、完全加水分解のPVAが本法に適していることがわかった。

論文

Production of fine powder from silk by radiation

竹下 英文; 石田 一成*; 上石 洋一*; 吉井 文男; 久米 民和

Macromolecular Materials and Engineering, 283, p.126 - 131, 2000/11

絹は古代より優れた衣料素材として利用されている。さらに近年では絹タンパクとしての機能に着目して衣料分野以外への応用も進められている。絹の微粉末化は、このような分野においては重要な加工処理の一つである。絹繊維は機械的強度が高く、機械的な粉砕のみで微粉末を得ることは困難である。そのため微粉末化にあたっては、酸またはアルカリで機械的強度を落としたり、あるいはいったん濃厚塩水溶液を用いて高温で溶解するなどの前処理が必要となる。しかしながら、これら湿式法では、溶解-透析などの手間や、廃液処理の必要が生じるなど、問題が残る。著者らは、乾式前処理として放射線照射法の適用を検討し、絹の微粉末化に有効な手段であることを示した。

論文

放射線処理による絹の微粉化

竹下 英文; 石田 一成*; 上石 洋一*; 吉井 文男; 久米 民和

食品照射, 35(1-2), p.49 - 53, 2000/10

最近、絹タンパク質の優れた生理学的な特性が着目され、新しい機能材料としての利用開発が期待されている。特に、人の肌との親和性から、医療材料や化粧品素材への応用が期待され、微粉化は、このような分野においては重要な加工プロセスの一つである。絹繊維は機械的強度が高く、機械的な粉砕のみで微粉末を得ることは困難である。このため微粉化にあたっては、水を加えて凍結固化する、アルカリ処理で脆化させる、あるいは濃厚中性塩水溶液に溶解後乾燥するなどの前処理が必要になる。しかしながら、これら湿式の方法では、溶解-透析-乾燥などの手間や、廃液処理の必要が生じるなど問題が残る。演者らは乾式前処理として放射線照射法の適用を検討し、絹の微粉化に有効な手段であることを示した。

論文

絹タンパクの放射線分解

Pewlong, W.*; Sudatis, B.*; 竹下 英文; 吉井 文男; 久米 民和

食品照射, 35(1-2), p.54 - 58, 2000/09

絹タンパク質は優れた生理学的な特性を有しており、新しい機能材料としての利用開発が期待されている。そこで、環境汚染防止及び資源のリサイクルに役立てることを目的に、絹タンパク質の放射線加工処理による改質効果に関する検討を行った。絹繊維は、500~2500kGyの照射で引張強度が低下し、とくに酸素存在下での劣化が著しかった。また、絹繊維は水に対して不溶であるが、放射線分解により著しく溶解性が増大した。照射した絹繊維を純水中で121$$^{circ}C$$、1時間加熱した場合、酸素中2500kGyで約40%が溶解した。また、0.5N HCl溶液で100$$^{circ}C$$、1hの加水分解を行った場合、未照射では約10%しか溶解しなかったが、酸素中2500kGyの照射では70%以上が溶解した。

論文

Measurement and control of the crystal growth rate of tetragonal hen egg-white lysozyme imaged with an atomic force microscope

Rong, L.*; Yamane, T.*; 新村 信雄

Journal of Crystal Growth, 217(1-2), p.161 - 169, 2000/07

 被引用回数:27 パーセンタイル:84.43(Crystallography)

ニワトリ卵白リゾチームの正方晶系相の(110)面の[001]方向への結晶成長速度を、AFMで直接、(110)面を観察しながら、過飽和度の関数として求めた。結晶成長速度は過飽和の増加とともに増加するが、成長速度のキネマティカル解析から、結晶成長単位は分子2量体であることが判明した。また、これは、AFM観察像のステップ高さが、常にダイマーの高さであることとも符合する。

論文

Radiation degradation of silk protein

Pewlong, W.*; Sudatis, B.*; 竹下 英文; 吉井 文男; 久米 民和

JAERI-Conf 2000-003, p.146 - 152, 2000/03

絹は重要な天然高分子資源の一つであり、タイにおける年間生産量1300トンは世界で五番目である。絹タンパク質は優れた生理学的な特性を有しており、新しい機能材料としての利用開発が期待されている。そこで、環境汚染防止及び資源のリサイクルに役立てることを目的に、絹タンパク質の放射線加工処理による改質効果に関する検討を行った。絹繊維は500~2500kGyの照射で引張強度が低下し、とくに酸素存在下での劣化が著しかった。また、絹繊維は水に対して不溶であるが、放射線分解により溶解性が著しく増大した。照射した絹繊維を純粋中で121$$^{circ}C$$、1時間加熱した場合、酸素中2500kGyの照射で約40%が溶解した。0.5N HCl溶液で100$$^{circ}C$$、1時間の加水分解を行った場合、未照射では約10%しか溶解しなかったが、酸素中2500kGyの照射では70%以上が溶解した。

論文

Production of fine powder from silk by radiation

竹下 英文; 石田 一成*; 上石 洋一*; 吉井 文男; 久米 民和

JAERI-Conf 2000-003, p.139 - 145, 2000/03

絹は古代より優れた衣料素材として利用されている。さらに近年では絹タンパク質としての機能に着目して衣料分野以外への応用も進められている。特に人の肌との親和性から、医療材料や化粧品素材への応用が期待される。絹の微粉末化は、このような分野においては重要な加工処理の一つである。絹繊維は機械的強度が高く、機械的な粉砕のみで微粉末を得ることは困難である。このため微粉末化にあたっては、水を加えて凍結固化する、アルカリ処理で脆化させる、あるいは濃厚中性塩水溶液に溶解後乾燥するなどの前処理が必要になる。しかしながら、これらの湿式法では溶解-透析-乾燥などの手間や、廃液処理の必要が生じるなど問題がある。演者らは乾式前処理として放射線照射法の適用を検討し、絹繊維の微粉末化に有効な手段であることを示した。

論文

放射線加硫天然ゴムラテックスの脱タンパク質

幕内 恵三; Upul, R. M.*; Soebianto, Y. S.*; 吉井 文男

日本ラテックスアレルギー研究会会誌, p.31 - 37, 1999/07

天然ゴムラテックス(NRL)の放射線加硫(RV)では、タンパク質も変性し、抽出可能な水溶性タンパク質(WSPR)が増加する。このWSPRの除去法として、(1)RV NRLの遠心濃縮、(2)水溶性ポリマー(WSP)添加RV NRL乾燥フィルムの水洗、の2つの方法を報告した。今回は、WSPとして分子量のことなるポリビニリアルコールとポリビニルピロリドンを使用し、WSP添加と遠心濃縮の併用効果を検討した。最も脱タンパク質効果のあったのは低分子量WSPをゴム濃度30%のRV NRLに添加後遠心濃縮する方法で、重合度500の低分子量PVAを2phr添加し、遠心濃縮したRV NRLからのゴムフィルムは、20分間水洗でWSPRが検出限界(5$$mu$$g/g)以下となった。以上の結果から、WSPRの極めて少ない前加硫ラテックスの製法として、低分子量WSP添加・遠心濃縮法が有効であるとの結論を得た。

論文

中性子で見るタンパク質・DNAの水和構造

新村 信雄

表面, 37(3), p.50 - 57, 1999/03

タンパク質やDNAの水和構造は、構造の安定性及び機能に深くかかわりを持っている。この小文では、タンパク質の水和の意義、DNAの水和の意義、及びDNAとタンパク質複合体形成に水分子が必須であることを解説し、かつ、それを原子レベルで決定する手法を説明している。

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